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北京冬季五輪 大会を振り返る② 金メダルを獲得した3人を振り返る

金メダル 3個 金メダリストを振り返る

 

スノーボード・金メダル・平野歩夢

 

ソチと平昌で銀メダルを獲得し、東京五輪ではスケートボード・パークの二刀流に挑戦。Xゲームで成功させたトリプルコーク1440を練習から本番まで1度もミスなく高さのある回転でクリーンな着地。決勝2回目で首位になれず不満が爆発する中、3回目はより高さを出すなど完成度と成熟度で勝負に挑み、3度目の正直で念願の金メダルを獲得した。

戸塚と平野流がミスで得点伸ばせない中、弟で三男の海祝が兄の歩夢以上の高さを見せるなど次の五輪で金メダル候補となりそうだ。同じくミスで9位に終わるもXゲームで3位だったので完成度を高めれば兄弟で金メダル争いもあり得そうだ。


スキージャンプ・ノーマルヒル・金メダル・小林陵侑

 

平昌五輪では兄の潤志郎が注目されるも失敗が続く中、弟の陵侑がノーマルヒルで8位、ラージヒルで10位と健闘し今後のきっかけを作った。翌年にワールドカップで年間総合優勝とジャンプ週間で4戦全勝のグランドスラムを達成。昨シーズンはスランプに苦しむも、アプローチの修正に成功し、今季のワールドカップは7勝、ジャンプ週間では3連勝で2度目の総合優勝を果たし、金メダル候補で北京五輪へ。

ノーマルヒルでは1回目でヒルサイズ越えの108Mで首位、2回目は99.5Mで個人戦では長野五輪以来の金メダル、ノーマルヒルではちょうど50年前の札幌五輪以来と歴史的な金メダルとなった。ラージヒルでも1回目で142Mとヒルサイズ越えで首位に、ここで2冠を阻止したのが1月にW杯3勝を挙げたリンドビーク(ノルウェー)が140Mで距離を伸ばして首位に。小林陵侑の2回目は138Mとヒルサイズ付近を記録するものウィンドファクターなどで差を広げられて銀メダルに。

それでもジャンプでメダル2個はヘッドコーチ(監督)でもある葛西紀明(銀銅)がソチで2個のメダルを獲得、長野五輪では船木(金銀)と原田(金銅)以来とこちらも歴史的な記録となった。小林陵侑以外の差が激しく、団体では5位だったので総合力をあげられる組織力が課題となりそうだ。できれば恩師でもある葛西紀明と一緒に団体で金メダルを目指してもらいたい。


スピードスケート女子1500m・金メダル・高木美帆

 

前回の平昌五輪では団体パシュートで金メダルなど3つのメダルを獲得。今回はオールラウンダーとして5種目に出場すると言う異例の挑戦に。最初の3000mでは氷の感触を掴めなかったか順位は8位に。感触を掴めない中で本命の1500mでブスト(オランダ)との差が0.44の差で銀メダルに。

団体パシュートの初戦から感覚を掴み始めて調子を上げてきた中で本職ではない500Mで自己記録更新の走りで銀メダル。調子が上がってきた状態で団体パシュート2連覇に挑むがまさかの結末に。

準決勝のROCに快勝して迎えた決勝の相手はW杯3勝しているカナダ。日本はスタートが良く周回数の半分を終えて最大で1秒差に広げる。残りの3週あたりからカナダが追い上げを見せて残り1週の時点で0秒3に縮める。それでも日本の2連覇が近づいた中で、最終コーナーの左回りをした瞬間に一番後ろにいた高木菜那が新戦法である右手を押しながら走っていた分バランスを崩して転倒してしまいカナダに逆転され銀メダルに。

その失意の中で、もう一つの本命でもある1000m。高木美帆はスタートから良く、残り400m残しての時点で0秒01差だったので調子が上がって来た上に後半伸ばしてくるオールラウンダータイプらしい走りでタイムを伸ばして五輪新で念願の個人戦で金メダルを獲得した。

 

この3人の特徴としてラスト1回と言う最後の審判に打ち勝ったことだろう。

平野歩夢は2回目の時点で最高難易度を決めたので首位は間違いなかったが、審判団からの挑戦状を突きつけられたが、3回目も同じ構成でより完成度以上の成熟度とより高さを出して逆転で3度目の正直で金メダル獲得した。

小林陵侑は1回目でライバルたちが不利な追い風の中でヒルサイズ越えのビックジャンプで一気に金メダルに近づき、2回目も追い風の中でのウィニングジャンプを100m付近で決めて50年ぶりのノーマルヒルでの金メダル。ラージヒルでも銀メダル獲得でソチ五輪葛西紀明以来の2つのメダル獲得した。

高木美帆は本命だった1500mと団体パシュートで銀メダルに終わった中から、ここ2-3年で力をつけて来たスプリント競技でもある500mで銀メダル、1000mで金メダルと短距離と長距離をどちらも極める世界一のオールラウンダーへ1歩近づけた4つのメダル獲得になった。(金1、銀3)