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北京冬季五輪 スキージャンプ混合団体で失格続出の大波乱 スーツの規定違反とマーレンルンビの休養との因果関係とは?

北京五輪 スキージャンプ混合団体 国家スキージャンプセンター K点95M ヒルサイズ106M

 

1位 スロベニア

2位 ROC(ロシア五輪委員会)

3位 カナダ

4位 日本(1回分失格)

5位 オーストリア(1回分失格)

6位 ポーランド

7位 チェコ

8位 ノルウェー(2回分失格)

9位 ドイツ(2回目進出ならず)(1回分失格)

10位 中国(2回目進出ならず)

 

スキージャンプ初日に女子ノーマルヒル、2日目に男子ノーマルヒルが行われて、女子は高梨沙羅が4位、男子で小林陵侑がノーマルヒルでは札幌五輪以来ちょうど50年ぶり、個人戦長野五輪以来の金メダル獲得の快挙と好スタートを切った。

 

この日はスキージャンプの新種目である混合団体が行われて男女2人ずつ交互に飛び4人の合計で争うことになる。女子は単独のラージヒル団体戦がないので最後の種目であり、男子はノーマルヒルからの連戦になる。

 

1回目に女子の1人目高梨沙羅が103Mの大ジャンプでライバルにプレッシャーをかけて首位に立った。ノーマルヒルでの1回目は98.5Mと悪くなかったが、スロベニア勢らがビックジャンプ連発でメダル争いから脱落しただけに改心のジャンプだった。

 

ところが、男子の1人目佐藤幸椰が飛ぶときに右下にあったトップの距離の目安とされるTO BESTという数値がノーマルヒル(ヒルサイズ106M)ではありえない135Mになっているのが見えたので何かの間違いかと思いきや結果が出た瞬間に佐藤幸椰は驚く様子が見えた。

 

すると実況が、「高梨沙羅がスーツの規定違反による失格」が発表された。これにより1回目のポイントが0ポイントとなってしまった。

 

どうやら、日本だけでなくドイツ、オーストラリア、ノルウェーらライバルたちも次々と失格となり、スロベニアの圧勝、下位予想のROCとカナダがメダルを獲得するという大波乱の展開となった。

 

FIS(国際スキー連盟)のルールにノトっての失格なのでチーム側の責任だが、これだけ多発するから試合前のレクチャー不足による責任はFISも説明・責任を取らないといけないだろう。

 

ここ数年は特に女子ではスーツの規定違反が多いようで昨年の高梨沙羅オーストリアの大会で1回目大ジャンプもスーツの規定違反で失格になった経緯があったので、日本代表のスタッフ陣が責任を認めている。

 

気になるのが、最大のライバルになるはずだった平昌五輪金メダルのマーレンルンビが休養していたところに驚きであり衝撃的だった。原因は体調管理による理由のようだ。高梨沙羅が開幕前にこんなことを話していた。

 

「500g違うだけでジャンプが変わってしまう。体重を減らすと失格になるが、増やすことは失格にならないので本当に体重管理が大変だったと思います。」

 

普通の競技では体重管理によるルール違反はありえないが、階級があるレスリングやボクシングぐらいしか思い浮かばないので、スキージャンプも同様の過酷な競技だということだ。

 

あんなに勝っていたルンビですら体重と言うデリケートな問題で休養するほどだから過酷な上に裏で何かあるとしか思えない。ただ、過去にスーツや体重の問題は今でも続いているので今回のような抜き打ち検査による失格が続きそうなのでFIS側も改善しないといけない。

 

高梨沙羅、アルトハウス、イラシュコシュトルツら女子ジャンプ界遠引っ張って来た人たちが混合団体で将棋倒しの失格連発の中で、ボガタイ(2冠達成)やクリジュナルを中心とした若手の多いスロベニア勢が台頭して来たのも事実なので、このようなデリケートな問題が解決されない限り、新たな1強の到来を予感させる大会となった。