新春特集 ジャイアンツ菅野のメジャー移籍断念について思う プロ野球界の移籍制度の最大の難点は保留制度
ジャイアンツの菅野がオフシーズンにポスティング制度によるメジャーリーグ移籍が無くなり、今シーズンのオフに再びメジャーリーグ挑戦の意思表示も同時に表明した。
ポスティング制度はFA制度による取得年数(国内8年、海外9年)が満たさなくてもメジャーリーグに移籍が出来る制度である。実現するには選手が球団に意思表示しさらに球団の許可が必要になる。
ただ、球団の許可が無ければ選手の意思があっても移籍が出来ないし、仮に許可が出ても譲渡金(移籍金)や年俸交渉で不成立と言うケースも今回のようにあるのが難点だ。
FA移籍だと移籍金がなく、サッカーのようにシーズン途中に移籍が出来ない、レンタル移籍制度がないなどプロ野球界の移籍制度の難点が多いのが特徴だ。
その原因は球団が選手に自由に移籍出来ないようにするルールこそが保留制度(通称:奴隷契約)と言う根本的な要因だろう。NPBの基本的な考え方に戦力拮抗と言う基本的な考え方と文化が根付いているのが現状だ。
選手が他球団からオファーが来ても自分の意思で移籍することが保留制度では出来ないので人的や金銭使ってのトレードを日本やメジャーはシーズンオフから7月末までしか出来ないからである。
その現状をを打破するにはFAやポスティング制度による制度変更よりもこの保留制度からの見直しをして行くことだろう。
サッカーの移籍制度を参考に1度保留制度を無効にして見てはどうかと考えるべき時期で、最近だとNPBや選手会もルール5ドラフトやレンタル移籍の提案はしているのも事実だ。
だが、肝心の保留制度について触れていないのでこの議論を進めないといつまでもメジャーリーグとの限定的な協定による移籍しか出来なくなるだろう。