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ベガルタ仙台が今年も補強と放出を着々と進める 丹治強化部長のネゴシエーター能力の高さ

退団

 

サイドバック 永戸→鹿島に移籍

センターフォワード 石原直→湘南に移籍

センターバック 大岩→湘南に移籍

センターフォワード 阿部→琉球に移籍

サイドハーフ 吉尾→横浜FM→町田に移籍

ボランチ・トップ下 リャン→鳥栖に移籍

 

ベガルタ仙台的 ドラフト会議 指名順

 

1位 赤崎 右サイド(FW)→名古屋グランパス

2位 クエンカ 左サイド(FW)→サガン鳥栖 

3位 吉野 ボランチ(CB)→サンフレッチェ広島

4位 佐々木 トップ下MF→レノファ山口

5位 ゲデス センターFW→ポルトガルヴィトーリア

6位 パラ 左サイドバック→ブラジル・ボタフォゴ

7位 浜崎 右サイドバック→水戸ホーリーホッグ

8位 イユノ ゴールキーパー福島ユナイテッド

9位 田畑 ゴールキーパーベガルタ仙台ユース

 

ベガルタ仙台2020年 予想基本布陣 4-2-3-1

 

ゴールキーパ−GK スウォビク(関)(川浪)(イユノ)(田畑)

サイドバックDF パラ (常田)

センターバックDF シマオマテ (金正也)

センターバックDF 平岡 (照山)

サイドバックDF 蜂須賀 (飯尾) (浜崎)

アンカーMF 富田 (吉野)

ボランチMF 椎橋 (中原)

トップ下MF 松下 (兵藤) (佐々木)

左MF 関口 (クエンカ) (石原崇)

右MF 道淵 (赤崎) (田中歩)

センターFW 長沢 (ゲデス) (ジャーメイン良)

 

昨年は開幕直後から出遅れ一時は最下位まで転落したものの、システム変更と丹治強化部長が補強した選手たちの活躍により10年連続で残留を果たした。

 

その反面、前任の首脳陣らが理想を追っかけ過ぎた挙句、フロント批判とも言えるホーム最終戦で最後の挨拶をしたのを見ると理想主義を捨てて現実主義路線に本当の意味で切り替える決断を丹治強化部長がしたのと見られる。

 

2014年以降、アーノルド元HCから受け継いだ渡辺HCであったが1度も1桁順位に行けず事実上の解任で退任。新しく就任するのはJ2山形で3年間指揮した木山新HC。

 

記憶に新しいのは2018年の天皇杯準決勝で仙台と対戦し2-3で敗れるもDFの背後やカウンター攻撃がはまり相手の弱点をしっかりと付いていたのが印象的だった。昨年はJ2で就任以降最高成績の6位。前半戦は首位で折り返し、昇格プレーオフの準決勝まで行った。

 

この時から、すでに丹治強化部長は次の体制を考えていたから既定路線だったと考えていいだろう。前任とは違い、就任会見時に「タイトルももちろん狙うがまずは1桁順位を目指す」としっかりと足元を見れることが出来るヘッドコーチの招聘に成功した形になった。

 

4バック以降、持ち味を発揮し10アシストでトップだった永戸がACLに出場する鹿島に移籍した以外の主力の流出がなく、どちらかと言うとリャン、石原、大岩と言った元主力組が控えになった上に高年俸だったのもあり事実上の戦力外通告での退団だった。

 

今年の新加入選手も即戦力になりそうな人たちが来たようだ。Jリーグで実力と実績がありそうなのがFWで名古屋で5得点した赤崎、神戸のイニエスタの誘いを断った鳥栖のクエンカ、ボランチセンターバックが出来る広島の吉野、トップ下でリャンの後継者候補で育成レンタル先の山口から復帰した佐々木辺りになりそうだ。

 

Jリーグ初挑戦の長身FWのゲデス、永戸の抜けた穴に左サイドバックのパラが加入。チャンスがありそうなのがパラで昨年のシマオマテみたいな活躍が出来ればサイドの守備が強化されそうだ。

 

今年の若手枠は水戸の浜崎、福島から復帰のイユノと仙台ユースの田畑の昇格。不足になりがちなゴールキーパーは5人体制と盤石になった。

 

既存の選手たちでカギを握りそうなのがボランチだ。個人的にはベテランの富田をアンカー、前任に干されてしまった椎橋を中央にし、パスセンスがある松下をトップ下で起用すれば3トップのFWたちの得点力が上がりそうなので3ボランチにした方が良さそうだ。

 

サイドバックは石原崇がサイドハーフに転向のようなのでセンターバックからコンバートが見込まれる常田がパラと競争し、右サイドバックは蜂須賀がレギュラーではあるが飯尾と浜崎が割って入れるかどうか。

 

ボランチの控えは守備力のある吉野が富田とのレギュラー争いに割って入り、昨年札幌から加入した中原と兵藤も狙いつつ、トップ下に佐々木らが松下と競争になりそうだ。

 

前線の攻撃陣は長沢、関口、道淵らが基本線だが、新加入の赤崎、クエンカ、ゲデスらが加わり、切磋琢磨して得点していけば高さやドリブルなどで面白い攻撃陣になりそうだからあとはミドルシュートでの得点が増えるかどうかだろう。

 

しかしながら、2年連続で補強に成功した丹治強化部長のネゴシエーター能力はJリーグトップクラス級なのには頭に下がりっぱなしで、とうとう首脳陣にメスを入れるほどの覚悟が伝わる今回のストーブリーグではあった。経営面で昨年期は2億7千万円とベガルタ仙台になってから最大の赤字な上に2年連続なためコストカットにも成功させたようだ。

 

リーグ戦で2012年以来の1桁順位に入り、チャンスがあればJリーグ杯か天皇杯で初のタイトルを獲得できた時には丹治強化部長に胴上げとビールかけをさせた上で選手と首脳陣の管理を全て任せられるGMに就任させるべきだろう。

 

昨年から思っていたが、大事になのは「1歩上がって0歩下がらない」チーム作りが改めて必要だと感じたベガルタ仙台2020年の新布陣である。