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AFCアジアカップグループステージ第1節 日本がまたしても帳尻合わせでトルクメニスタンに辛勝

AFCアジアカップ アラブ首長国連邦大会 グループステージ第1節

 

グループA アラブ首長国連邦1-1バーレーン

      インド4-1タイ

グループB ヨルダン1-0オーストラリア

      シリア0-0パレスチナ

グループC 韓国1-0フィリピン

      中国2-1キルギス

グループD イラン5-0イエメン

      イラク3-2ベトナム

グループE サウジアラビア4-0北朝鮮

      カタール2-0レバノン

グループF 日本3-2トルクメニスタン

      ウズベキスタン2-1オマーン

 

今大会から16か国から24か国に出場枠が拡大した。ワールドカップに出場していた国のチームが敗戦するなど波乱含みのスタートになった。

 

仙台で指揮したことがあるアーノルドHC率いるオーストラリアがヨルダンに完封負け、札幌のチャナティップや広島のティーラシンなどJリーグに所属することが増えたタイがインドに大敗し指揮官が解任されるという緊急事態に。韓国と中国もフィリピンとキルギスに勝つも1点差。ウズベキスタンイラクも1点差と初戦の難しさを痛感する第1節になったが、それ以上に気になったのは日本の試合という皮肉なのかもしれない。

 

開幕前の合宿でけが人やヨーロッパ組が直前になって合流するなど「全員での練習が少なかったと」森保HCが語ったが、その変わった選手どころか既存のメンバーも出来が悪かったのが正直なところかもしれない。

 

トルクメニスタンは直近の試合で2試合しか公式記録がなかったので日本は対策しようがなかったが、守備ブロックを引いて中央を通さないようにしまえがかりになったところにスピードのある前線の選手が速いドリブルを仕掛けてカウンターで点を取るというスタイルだった。一言でいえば、日本の弱点を突いた完全なる日本対策であった。

 

一番不安なのはボランチの不調によるセンターバックの組み合わせが最初から間違っていたことだ。吉田はロンドン五輪以降A代表に定着していたが、サウサンプトンの試合で見ると空中戦には強いがドリブルなどで1vs1を仕掛けられる地上戦だとあっさりと交わされたりする弱点を持っていると感じた。その弱点をワールドカップでカバーしていたのが1月早々にフランスのトュールーズに移籍した昌子だったが鹿島が参加していたクラブワールドカップと移籍の準備に伴い今回の招集が見送られていたことだろう。

 

もっと誤算だったのはボランチの守田がけがで離脱、さらに青山や遠藤のコンディション不良などで本来センターバックで吉田と組むはずだった富安がボランチに回り、控えでワールドカップで使いものにならないと分かっていたはずの槙野を使わらなければならない展開にしてしまったことだろう。ひどい言い方になるが、初めからセンターバック向きのプレーの仕方やいい守備して湘南の選手に対してガッツポーズするなども含めてそういう性格でもなかったということだ。浦和がタイトルを取り切れてない原因はまさしく「お調子者の槙野」だから初めからこのポジションで間違いだった。TV出演でジュニアやユース時代はFWだったがライバルがきっかけでDFになってしまったのがオチのようで初めからストライカーをやっていればいい話だった。

 

トルクの先制点の前に吉田が1vs1で突破されたのを怖がったか酒井宏と柴崎も下がっていった瞬間にアマノフに強烈な右足でのミドルシュートを決められてトルクが先制した。この時に近くにいたGKの権田か森保HCが指示すればよかったが、それもなかったので完全な様子見での油断だった。だが、近年にJリーグでスペイン志向が強まりショートパスが多くなった半面、豪快なミドルシュートが少なくなった名残もあったと考えられる。国際試合ではミドルシュートも含めたセットプレーでの1発も欲しいということだろう。

 

後半に入りサイドチェンジなどの工夫がみられるようになり大迫の2ゴールと堂安の技ありのゴール(小野を抜いてアジアカップでの最年少ゴール)などで15分間で3得点を安全圏に入った。だが、南野に代わって入った北川が中盤でボールを奪われ弱点の吉田と槙野の間にタテパスを入れられ権田が倒してPKで1点差にされた。

 

北川は32試合で13得点。シュート決定率228と小林や杉本など他の代表選手と比べて高い決定率で選ばれたようだが、清水ではドウグラスと2トップで組んでいたようなので大迫のようなワントップでのプレーはさせないようにするべきだろう。

 

何とか日本が1点差で勝利したが、けが人や不調組、さらに弱点をさらけ出す格好での勝利だから他の国のスカウティングは徹底して突いてくるので勝機があるとみられる可能性があるだろう。

 

ロシアワールドカップもコロンビア戦でのレッドカードが試合開始早々になかったら日本は敗退していた可能性もあっただろう。むしろ日本は幸運で帳尻合わせをしている感が強く、準決勝以降で優勝候補の韓国やイラン、さらに日本が1位通過した場合は1回戦でカタール、準々決勝でオーストラリアに勝ったヨルダンと当たる可能性があるだけに苦戦するのが予想され、1試合多くなったことも考えると最後まで持たない可能性もあるだろう。