石原が広島の優勝の可能性を無くす技ありゴールで仙台は1桁順位に望みをつなぐ
J1第32節
セレッソ大阪1-2川崎フロンターレ(クラブ初のJ1リーグ2連覇)
アジアチャンピオンオンズリーグ決勝
2rg ペルセポリス0-0鹿島アントラーズ(クラブ初のアジア王者)
9月以降、5試合で0勝4敗1引き分けと未勝利で先日のアウエーでの札幌戦での敗戦でアジアチャンピオンズリーグ(プレーオフ2回戦)圏内の可能性が消滅し、チームとして目標にしていた5位以内も厳しくなったため、現時点では1桁順位が狙い目になるだろう。
アウエーでの広島戦では久々のスタメン出場したハモンロペスがおとりとなりポストプレーで落としたところに石原が技ありのボレーを決めて先制した。その後広島が攻めてくるも唯一日本代表に選ばれたシュミッド・ダニエルの好セーブもあり1-0で6試合ぶりの勝利で引き分け挟んでの4連敗を止めた。
リーグ2連覇した川崎はどうやら8月に中村憲がインタビューで広島の攻略法を暴露したとたんに広島が勝てなくなり最大14の勝ち点差を逆転しての優勝らしいので、広島がパトリック頼みとボランチがマークされたのが原因だろう。
アジアチャンピオンズリーグの決勝も鹿島が第1戦のホームで2-0で勝利し、アウエーでペルセポリスに攻められるも昌子を中心に無失点にし、悲願の初のアジア王者が20個目のタイトルになった。
両チームに共通して言えるのはボランチ、センターバック、ゴールキーパーと後ろのセンターラインが固まってることだろう。
サッカーは野球と違って1点の重みが重いため、2-3点差つけられると逆転が難しくなる。そのため、基本的には先制点をもらうまでしっかりとしたディフェンスが必要になる。攻撃的に行こうとすると全体が前係になり前線にスピードのある選手に走られてカウンターでの失点が多くなってしまう傾向が出てしまう。
両チームができるようになったのは攻撃志向だったチームに守備志向の指揮官を招へいしたり内部昇格させたりさせたフロントの勝利でもある。
日本代表の森保HC、川崎の鬼木コーチ、鹿島の大岩コーチと守備志向の指導者がJリーグでタイトルに導いたのが現実として現れている。川崎から名古屋に移籍した風間HCはうまくいけば連勝できるがうまくいかないと連敗してしまうのは攻撃志向が強すぎて守備志向がおろそかになってしまうからで案の定、降格争いをしている。
逆に興味深いのは降格圏にいたガンバ大阪が仙台と同じ勝ち点での9位まで浮上しJ1残留を果たした。こちらも不振でFIFAマスターを取得した宮本コーチが昇格して立て直したが、最大の要因は今野がけがから復帰し、9月以降から8連勝した経緯があるだけにやはりボランチの出来が現代サッカーにおいて重要なポジションということが証明されたようなものだ。
攻撃志向を望むならチーム立て直しとして思い切ってやれるが、そこから勝ってタイトルが欲しいなら攻撃力が上がったら、そこから守備志向の指導者をヘッドコーチ(監督のこと)として招聘することがフロントがやるべきで、それこそが1番の近道ではないだろうか?
今のJリーグの順位はフロントの出来で決まっているということになる。